特別講演1 10/29(水) 14:20-15:20
タイトル: 医用画像の診断支援における最近の話題
講演者: 清水昭伸(農工大)
概要
計算機による支援診断(Computer-Aided Diagnosis ; CAD)の分野では,最近,
全身の多疾病を同時に扱う研究が重要なトピックの一つとなっている.スクリー
ニングや術前の全身検索は読影医師の負担が極めて大きいこと,また,特定部位
を撮影した検査画像にも対象以外の部位が含まれており,そこに別の疾病が隠れ
ている場合も少なくないことなどが理由である.また,診断精度の観点からも複
数疾病間の関係の利用は好ましい.
多臓器・多疾病CADは日本発のアイデアであり,平成15〜18年の文部科学省特定
領域研究「多次元医用画像の知的診断支援」では,全国の約20大学が集まって研
究とシステム化に取り組んだ.本講演ではまずこのプロジェクトの概要,成果,
課題について述べる.次に,このプロジェクトでは従来のシステムの性能の限界
を打ち破るために,特に解剖学的知識のデータベース化とその利用について進め
てきたので,そこにも焦点を当てて最新の技術を幾つか紹介する.
本講演の後半では,画像診断支援の分野の研究を加速するために最近国内外で盛
んに行われている画像処理アルゴリズムのコンテストについて触れる.海外では
企業も参加してアルゴリズムの優劣を競っているが,その最近の結果について報
告する.
特別講演2 10/30(木) 13:10-14:10
講演者: 原島博(東大)
タイトル: 「さて、・・・・・・」
概要
早いもので画像符号化シンポジウムが1986年に誕生してから22年経ちました。
最初の5年間、事務局のお世話をさせていただいたことが懐かしく思い出されます。
その後、画像符号化は大きく成長しました。立派な大人になりました。96年から
は映像メディア処理シンポジウムという弟(妹?)も生まれました。
一方で、私はその間に確実に齢を重ねました。このたび、来年3月の引退を前に
して、私の故郷とも言えるこのシンポジウムで、思い出話をする機会が与えられま
した。嬉しいことです。関係の方々に心よりお礼を申し上げます。
さて、何をお話ししましょうか・・・・。