ナイトセッション(3件並列) 10/8 19:00-21:00
■セッション1 立体画像技術の研究開発動向
講演者: 洗井 淳(NHK)
概要
わたしたちは普段、3次元の空間で生活し、芸術やスポーツなどを楽しんでいる。
そのため、実際の空間をそのまま表現することができる立体画像技術に対する期
待は大きい。近年、画像入出力装置の高精細化に伴い、アミューズメントパーク
や映画館、一部の放送で立体画像を見ることができる。しかしながらこれらの立
体画像の多くは、観察時に特殊な立体めがねを必要とし、長時間の観賞では眼精
疲労の問題が指摘されている。そこで本発表では、主として特殊な立体めがねを
必要としない立体画像技術について、画像源の撮影・生成方法、表示方法に関す
る研究開発動向を報告する。
■セッション2 次世代映像符号化標準に向けた期待と展望
講演者: 村上 智一(日立製作所),関口 俊一(三菱電機),中條 健(東芝),
山本 智幸(シャープ),吉野 知伸(KDDI研)
概要
H.264/AVCを超える符号化効率の実現を目指して、MPEGではHigh-Performance
Video Coding (HVC)の検討が、VCEGではNext-Generation Video Coding (NGVC)
の検討が開始され、共同プロジェクトの設立も進められようとしています。順調
に行けば2012〜13年には次世代映像符号化の国際標準規格が出来上がると期待さ
れていますが、果たしてその行き着く先は?
今回のナイトセッションでは、これまでの映像符号化国際標準の動向を紹介しな
がら、標準化最前線に携わっているキーパーソンの方々によるディスカッション
形式で次世代規格の展望について議論していただきます。次世代映像符号化標準
のニーズはどこにあるのか、既存のモデルで圧縮率向上はどこまでできるのか、
ハイブリッド符号化モデル以外にはどのような方式があるのか、標準化プロセス
はどのように進むのか、等のトピックスについて、講演者の方から最新の技術を
ご紹介いただきつつ、会場の方々のご意見も交えて進めていく予定です。
■セッション3 携帯電話におけるイメージングテクノロジーの技術動向
講演者: 平賀 督基(モルフォ)
概要
現在の携帯電話は単純な通信機能だけではなく、様々なデバイスが搭載されてい
るが、その中でもイメージングデバイスの進化は著しく、2000年当時11万
ピクセルだったカメラの画素数は現在は8Mピクセルを超え、2006年に開始
されたワンセグ放送は80%以上の端末で視聴可能になっている。本セッション
ではそうした画像・映像に係わる技術に焦点をあて、テレビやデジタルカメラ用
に開発された技術がどのように携帯電話に展開されているのか、そのコストや技
術的な側面でどのような困難さが存在するのか、さらに画像認識や通信とからめ
た携帯電話特有のイメージング処理にはどのようなものがあり、今後どういった
方向に向かっていくのか、具体的な例を踏まえてその動向を紹介する。